ジュニパーベリーって何?効果・効能!ジンの定義!
ジンという酒の種類はジュニパーベリーが入った蒸留酒のことを言います。
そこまでは知っている方が多いと思いますが「ジュニパーベリーがなにか?」までは知られていない。
本記事にて、人に話したくなるジュニパーベリーのことをお伝えします。
<概要>
名称 | ジュニパーベリー |
和訳 | 西洋杜松(セイヨウネズ) |
種類 | ヒノキ科ビャクシン属の針葉樹 |
分布 | 北極から北緯30度:北アメリカ、ヨーロッパ、アジア圏に自生 |
用途 | ジン、肉、ソース、ファルス(肉の詰め物料理:例)ピーマンの肉詰め) |
主な効果・効能 | 殺菌、利尿作用、消化促進、消炎作用 |
薬用として | 膀胱炎や尿道炎、腎炎、リウマチ、痛風、関節炎、ガス、消化機能不全など、広範囲の疾患に使用 |
<ジュニパーとジンの歴史?>
ジンの誕生にはいくつかの説があるが、その普及に関わっていた人物の一人としてオランダのライデン大学のFranciscus Sylvius教授があげられる。彼は熱帯性の熱病に苦しめられていたオランダ人向けの治療薬として、ジュニパー・ベリーをアルコールに漬けて蒸留し、利尿・解熱剤として「薬酒」として販売した。1689年には、オランダからイギリスに迎えられたウィリアムIII世が故郷のお酒としてこの薬酒を持ち込み、イギリス国内でも広がりを見せ、その際,「ジン」という言葉が生まれたと言われている。その後、1730年代にかけてジンがブームとなり、生産量も爆発的な伸びとなるが、酔っぱらいが社会問題となってからは規制や課税といった法整備の影響もあり,消費量は落ち込みを見せる。そして,19世紀には連続式蒸留器が開発され、それまでの重厚でコクがあったものからボタニカルの香りが豊かな辛口の繊細なスピリッツとして生まれ変わり、カクテルベースとして人気を博していったのである。
<どんな香り?>
ジュニパーベリーは松ヤニのようなウッディな甘さと苦みを含んだような香りがします。癒される香りというよりはスッキリとしていて、気分が疲れた時などは、そういった纏わりつくような馴々れしい香気より、気分を一掃してくれる香りです。
<アロマの視点から相性の良い香り>
ジンはジュニパーベリーを加えた蒸留酒ですが、その他の定義は少なく、ジュニパーべりー以外の様々なボタニカルが加えられます。その視点をアロマオイル(精油)の方面から良い組み合わせを見てみたいと思います。
ジュニパー×フローラル | ゼラニウム(4点)、ラベンダー(3点) |
ジュニパー×柑橘系 | グレープフルーツ(3点)、ベルガモット(2点)、レモン(1点) |
ジュニパー×樹木系 | サイプレス(4点)、ユーカリ(3点)、シダーウッド(4点) |
ジュニパー×オリエンタル | サンダルウッド(2点) |
ジュニパー×スパイス | カルダモン(1点)、ロベージ(1点) |
ジュニパー×樹脂 | フランキンセンス(3点) |
ジュニパー×ハーブ | ローズマリー(2点)、クラリセージ(1点) |
ジュニパーベリーは様々なボタニカルとの相性がありますが、その中でも針葉樹でウッディなジュニパーは樹木系との相性が非常に良いです。ろくもじのクラフトジンは柑橘とスパイスを兼ね備えたクロモジや針葉樹のアテビをメインボタニカルに加えているため、ジュニパーベリーとの相性が非常に良いです。
<まとめ>
ジンの歴史は古く、薬として用いられたジンが普及することにより、ジュニパーベリーが多く広まりました。2000年以降になると、世界的にクラフトジンブームが始まり、アロマ同様、ジュニパーベリーが多くの方に香り、味わいとして認知されました。
多くのジンでは、最初と最後の余韻の部分で感じるウッディ感はジュニパーによる香りです。このジュニパーの香りを楽しみながら、様々な味わい、香りを加えたクラフトジンを是非、楽しんでみてください。